競馬ファンなら「馬券裁判」という言葉を1度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
2015年に起こった税務訴訟のことで、プロ予想家が被告人となった裁判です。競馬ファンの方は記憶に新しいと思います。
今回は、馬券裁判について概要や判決、被告人が使用していた競馬予想ソフトについてご紹介します。
競馬予想サイトをお探しなら信用できる競馬予想会社ランキングもどうぞ
目次
競馬予想ソフトを使って裁判に?
馬券裁判の詳細とは馬券裁判は、競馬予想ソフトを使って利益を上げていた男性が「外れ馬券は経費に当たるか」を争った裁判です。
馬券の払戻金に対する課税のあり方が争点となっていましたがどのような判決になったのでしょうか。概要について詳しくまとめてみました。
馬券裁判の概要
通称「馬券裁判」とは、大阪府在住の元会社員の男性が所得税法違反に問われていた刑事裁判です。
「競馬の払戻金の課税に際して外れ馬券の購入費まで必要経費となるのかどうか」が争点となっており、競馬ファンはもちろん、競馬関係者からも注目を浴びていました。
被告人の元会社員は、2007年から2009年にかけてネット上で28億7000万円の馬券を購入して払戻金30億1000万円を得ていました。
大阪国税局は申告を怠ったとして税務調査を開始。結果として6億4000万円の所得税が課せられ、検察は5億7000万円を脱税したとして起訴されました。
被告人はプロ予想家の卍さん
この裁判で被告人となったのはプロ予想家の卍さんでした。卍さんはJRAのネット投票システムを利用して100万円を元手に、さまざまな馬券を購入していたのです。
競馬予想ソフトを使って期待値の高い馬を算出し組み合わせることによって、リターンが高くなるように馬券を購入していました。
その結果大きなリターンがあったため、裁判の行方だけでなく卍さんの馬券術にも注目が集まったのです。
卍さんの競馬予想ソフトを使った馬券術とは?
卍さんの馬券術は詳細が公開されていません。しかしレースの勝敗を左右する要素は40もあったとされています。
卍さんの馬券術には独自の法則も数多くあり「前回のレースで5〜7着になった馬は好走する割には人気が低いため、高いリターンが期待できる」といった法則があったのです。
このように他の要素も分析をして、さまざまな組み合わせで馬券を購入していました。その数100通り以上となっており、なかなか普通の競馬ファンには真似できない買い方をしていたようです。
裁判の判決は?
馬券裁判はどのような判決となったのでしょうか。
裁判の内容について詳しくまとめてみました。
この問題の最大の争点とは
この裁判での最大の争点は「外れ馬券の購入費は控除の対象になるのか」という点です。
卍さんが競馬で得た収入は最終的に1億4000万円でしたが、課税額は約5億7000万円とされていました。これは勝った馬券の購入費のみが控除の対象となっていたため、実際に得た収入の4倍という金額になってしまったのです。
卍さんは競馬で得た収入を申告しなかったことは認めたものの「利益は外れたレースも含めて継続的に馬券を購入してきた結果によるものなので、負けた馬券の購入費も控除されるべきではないのか」と訴えました。
最高裁の判決は?
この裁判は結果として、地裁、高裁、最高裁の全てが卍さんの主張を認めて「負けた馬券も控除の対象になる」としました。
所得税を申告しなかった取得税法違反については懲役2ヶ月・執行猶予2年(求刑懲役1年)が言い渡されています。それによって課税額約5億7000万円が大幅に減税されて5200万円となったのです。
卍さんの馬券術が常識を超えた手法だったため、投資事業が疑われるなど国税局が混乱していた部分もあったようです。
実は2017年にも「馬券裁判」が行われていた!
実は卍さんの裁判から2年後の2017年にも、馬券裁判は行われていました。
北海道の男性が外れ馬券を経費と認められず、1億9000万円の課税を求められていましたが、結果的に経費であることが認められ、原告逆転勝訴の判決となっています。男性も卍さんと同じく6年間にわたって勝ち続けていたため「一連の馬券購入は経済活動の実態がある」と認められたのが大きいようです。
この北海道の男性は競馬予想ソフトを利用していなかったこともあり、やはり競馬ファンからは馬券術について注目が集まっていました。
馬券裁判で話題となったプロ予想家・卍さんが利用していた競馬予想ソフト
卍さんが当時利用していたと話題になった競馬ソフトが「馬王Z」です。JRA-VANデータラボ会員になると無料で利用できる競馬予想ソフトのうちの1つで、競馬ファンからも根強い人気のあるソフトとなっています。
このソフトで使用されている予想理論は「予想タイム指数」で、いわゆるスピード指数の1朱とされています。
馬王Zは、これまでの馬王シリーズからプログラムを一新し、データベースの構成や情報量をアップデートしており、さまざまな機能が向上しているのです。
これまでの馬王シリーズに比べ、機能が向上したポイントは以下の通りです。
- レース予想画面の更新
- データベースの構造を一新
- 回収率分析の機能を一新
- 出走馬のリアルタイムデータを自動更新
- 地方競馬DATAに対応
- 中央競馬・地方競馬ごとに予想カスタマイズの設定が可能
- スマホで購入馬券の確認ができる機能を追加
競馬予想ソフトを使うなら「JRA-VANデータラボ会員」がおすすめ!
競馬予想ソフトといってもたくさんあるため、何を使えばいいのかわからない方も多いのではないでしょうか。
そんな方にはJRA-VANに会員登録をするのがおすすめです。卍さんが利用していた「馬王Z」の他にも、200以上の競馬ソフトが無料で使えます。
さらにJRA-VANでは過去30年以上のデータが提供されているため、より予想の精度を上げたい方にはぜひ使っていただきたいサービスになります。
無料で使える競馬予想ソフトの中には、プロの予想家も利用する人気No1ソフト「TARGET frontier JV」も含まれているのです。
月額2,090円で過去のデータと競馬予想ソフトが使えるのは、これから競馬を始める初心者競馬ファンにとっても嬉しいポイントです。
これから競馬を始める方もぜひ使ってみてはいかがでしょうか。
卍さん馬券術が知りたい方は著書も要チェック!
3年で1億4000万円を得た卍さんですが、裁判の内容だけでなく馬券術にも注目が集まりました。
卍さんの独自の馬券術が知りたい方は、ぜひ著書もチェックしてみてはいかがでしょうか。
「馬券裁判 ─競馬で1億5000万円儲けた予想法の真実─」
当時、競馬ファンの中で話題になった卍さんの著書です。
独自の馬券術で1億4000万円もの利益を出した卍さんが著書ではどのようなことを語っているのか、裁判の詳細などは書かれているのかなど、本の内容について注目が集まりました。
実際には裁判のことはほとんど書かれていませんでした。裁判の内容よりも自身の競馬歴や馬券の購入の仕方、データの分析の仕方などが書かれていたのです。
この著書では卍さんにも残高の9割を失うスランプの時期があったことや「馬王」との出会いが転機となったことも書かれており、競馬ファンでなくとも興味深い内容が掘り下げられています。
卍さんの馬券術を参考にしたいという方はぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。
まとめ
今回は、馬券裁判について概要や判決、被告人が使用していた競馬予想ソフトについてご紹介しました。
馬券裁判は競馬ファンなら1度は聞いたことがあるのではないでしょうか。競馬予想ソフトを使っていたとはいえ、3年で1億を超える収入があるとなると、その馬券術が気になるところ。
卍さんがどのような予想をしているのか、法則や馬券の買い方まで詳しくまとめてみましたのでぜひ参考にしてみてください。
その他にも卍さんが利用していた競馬予想ソフトや出版した著書もチェックしてみてはいかがでしょうか。
競馬予想ソフトの脱税事件については競馬予想ソフトで5億7千万円脱税!?その驚きの投資方法と結末を紹介